お薬手帳を活用!「教えてほしい」2つのこと

クスリ関連

『医師にお薬手帳を見せたことはありますか❓』

病院や薬局を受診する際、お薬手帳を提示していますか?そもそもお薬手帳を持っていますか?
「毎回見せているよ」という方もいれば、「何のために見せるの?」と思っている方もいるかもしれません。お薬手帳は、単なる薬の記録ではありません。あなたの薬と健康の歴史が詰まった、非常に重要なツールです。

今回は、お薬手帳の重要性と、より効果的に活用するためのポイントを紹介します。この記事を読めば、あなたのお薬手帳が、もっとあなたの健康に役立つようになるはずです。アプリのお薬手帳をご利用の方も、最後まで確認してみてください。最後には紙のお薬手帳が欲しくなるかも知れません…

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お薬手帳の基本的な役割とは?

『お薬手帳をじっくり見たことがありますか?』

まず、お薬手帳がどのような役割を担っているのか、基本的なことから確認していきましょう。お薬手帳は、あなたがこれまでに処方された薬の情報を一元的に記録するためのものです。
基本的には以下の内容が記載されています。中には手書きで記載されていたり、ハンコが押されているケースもあります。

  • 交付された日付
  • お薬の名前(一般名、商品名、成分量など)
  • 服用方法(用法・用量、服用期間など)
  • 処方した医師の名前・医療機関名
  • 調剤した薬局の連絡先

(引用:公益社団法人 相模原市薬剤師会HP)

基本的には上記の情報が記録されており、次のようなメリットがあります。
お薬手帳を忘れてシールをもらった方は帰宅後に時系列で張るようにしましょう👌

  • 薬の重複や飲み合わせのチェック:複数の医療機関を受診、複数の薬局で薬を受け取っている場合、同じ成分、同じ分類の薬が重複していないか、飲み合わせの悪い薬を飲んでいないか確認できます。
  • 副作用やアレルギー歴の確認:過去に経験した薬の副作用やアレルギー情報を医師や薬剤師が把握することで、安全な薬の選択に役立ちます。⚠️これは、基本的にご自身でお薬手帳の最初のページに記載してください⚠️
  • 緊急時の情報提供:意識がない状態や、自分で薬の情報を伝えられない緊急時でも、お薬手帳があれば使用中の薬剤を確認することができます。
  • 災害時の備え:災害時など、かかりつけの医療機関や薬局に行けない状況でも、お薬手帳があれば必要な薬の情報を伝えることができます。災害時にはお薬手帳があれば、処方箋なしでお薬をもらうことができます。

お薬手帳はあなたの薬物治療を安全かつ適切に進めるためだけでなく、緊急時や災害時にあなたを守る大切なツールなのです。

医師・薬剤師に「これだけは伝えてほしい」2つのこと

お薬手帳を提示する際に、伝えてほしいのは『継続している』『体調に合わせて飲んでる』薬やサプリに関する情報です。これは薬剤師だけでなく、医師にも診察室で伝えるようにしてください。

1. 「継続している」お薬やサプリメント

現在、あなたが継続して服用しているお薬やサプリメントは、すべて医師や薬剤師に伝えるようにしてください。『市販薬(OTC医薬品)』や『健康食品』『サプリメント』『嗜好品(コーヒーやグレープフルーツジュース)』など、生活習慣の一部となっているものを教えてください。

なぜ伝える必要があるのか?

  • 相互作用の防止:複数の薬やサプリメントを併用することで、効果が強くなったり、効果が弱くなったりすることがあります。副作用も同様に強く出てしまう可能性があります。代表的なものに『セントジョーンズワート』があります。医薬品を代謝する酵素を誘導することで、薬の効果が低下する可能性があります。
  • 重複投与の回避:異なる医療機関を受診している場合、同じ成分・分類の薬が重複投与される可能性があります。例えば、花粉症で長期的に抗アレルギー薬を飲んでいる方が、痒み止めとして抗アレルギー薬が処方される場合等があります。
  • 正確な診断と治療:医師は、あなたが現在服用しているすべてのものを把握することで、より正確な状況把握を行い、適切な治療計画を立てることができます。別の薬の副作用という可能性もあります。また、市販薬や頓服薬で症状が改善しているときに受診すると、必要な薬が処方されない可能性も出てきます。

2. 「体調に合わせて飲んでいる」お薬

「体調に合わせて飲む」とは、例えば「乗り物酔いしやすいので」や「便秘のときにだけ飲む下剤」『頭痛薬』『睡眠薬』など、症状に応じて服用するお薬のことです。これらのお薬についても、医師や薬剤師に伝えることが非常に重要です。

なぜ伝える必要があるのか?

  • 症状の正確な把握:医師は、あなたがどのような症状に対して、どの程度の頻度で、どのような薬を服用しているかを知ることで、あなたの体調の変化や病状の進行度をより正確に把握できます。これにより、適切な診断や治療薬の選択につながります。
  • 薬の依存性や乱用の防止:一部の薬は、体調に合わせて服用しているつもりが、知らず知らずのうちに依存性や乱用、重複につながる可能性があります。医師や薬剤師が服用状況を把握することで、そうしたリスクを早期に発見し、適切なアドバイスを提供できます。
  • 副作用の早期発見:体調に合わせて服用している薬が、実は別の症状や体調不良の原因となっている可能性もあります。服用状況を伝えることで、副作用の早期発見につながります。

お薬手帳をさらに活用するためのヒント

上記2点以外にも、お薬手帳を最大限に活用するために、以下の情報をメモしておくと良いでしょう。

  • 薬を飲んで感じたこと薬の効果、体調の変化など、服用後に気づいたことを具体的にメモしておきましょう。例えば、「この薬を飲んだら眠くなった」「胃の調子が悪くなった」など、些細なことでも構いません。
  • アレルギー歴や副作用歴の詳細:過去に薬でアレルギーや副作用が出たことがある場合、その薬の名前、症状、いつ頃起こったかなどを詳しく記録しておきましょう。
  • 既往歴や現在の病状:現在治療中の病気や、過去にかかった大きな病気なども記載しておくと、医師や薬剤師があなたの健康状態を総合的に判断するのに役立ちます。
  • 健康診断の結果:可能であれば、健康診断の結果なども挟んでおくと、より詳細な情報を提供できます。
  • かかりつけ医・かかりつけ薬局の情報:緊急時などに、かかりつけの医療機関や薬局があれば連絡が取れるよう、連絡先を記載しておきましょう。
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まとめ

お薬手帳は、あなたの薬物治療を安全かつ効果的に進めるための「健康のパートナー」です。単に薬の記録をするだけでなく、あなたが継続して服用しているもの、体調に合わせて服用しているもの、そして服用後の体調の変化などを積極的に医師や薬剤師に伝えることで、より質の高い医療を受けることができます。

「こんなことまで伝える必要があるのかな?」と迷うことがあれば、まずは薬剤師に相談してみてください。薬剤師は、薬の専門家として、あなたの疑問に答え、適切なアドバイスを提供してくれます。お薬手帳を上手に活用して、ご自身の健康をしっかり守っていきましょう。

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