👩『最近寝れないけど、眠剤は使いたくない😢』
👨『寝てるつもりなのに、日中も眠い🥱』
1度くらい睡眠に関して悩んだことがありませんか❓
「イベントの前日なんかは緊張して眠れない…」なんてことはあるかもしれません。しかし、その眠れない・夜中に起きてしまう現象が慢性的に続いてしまうと、日中のパフォーマンス低下だけでなく、様々な疾病のリスクにつながることもあります。
今回は睡眠薬に頼るその前にできる『睡眠障害対処12の指針・睡眠NG行動・寝る前の対策』について記載しています。
睡眠障害対処12の指針
厚生労働省 精神・神経疾患研究委託費
- 睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分
- 刺激物を避け、寝る前には自分なりのリラックス法
- 眠たくなってから床に就く、就寝時刻にこだわりすぎない
- 同じ時刻に毎日起床
- 光の利用でよい睡眠
- 規則正しい3食の食事、規則的な運動習慣
- 昼寝をするなら、15時前の20~30分
- 眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅寝・早起きに
- 睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意
- 十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に
- 睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
- 睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班
平成13年度研究報告書より
それぞれの項目について
『睡眠障害対処12の指針』の全体像は前述の通りです。各項目ポイントを紹介します。
1.睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分
・睡眠の長い人、短い人、季節でも変化、8時間にこだわらない。こだわると余計に眠れなくなる
・歳をとる上必要な睡眠時間は短くなる
睡眠時間は個人差が大きく、年齢や季節によっても平均睡眠時間は異なってきます。日常生活に支障がないのであれば、睡眠時間にこだわる必要はありません。『●時間以上寝ないとダメだ❗』と考えすぎると眠れなくなってしまうので注意しましょう⚠️
2.刺激物を避け、寝る前には自分なりのリラックス法
・就寝前4時間のカフェイン摂取、就寝前1時間の喫煙は避ける
・軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニング
眠る前にコーヒーを飲みすぎない、タバコや葉巻などの刺激物も避けるなどは言うまでもありません。熱すぎないお風呂に入る、軽い運動などをして、仕事で頭がカッカしている時はすぐに寝ようとせず、リラックスの時間をもってから眠るようにしましょう。
3.眠たくなってから床に就く、就寝時刻にこだわりすぎない
・眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝つきを悪くする
・眠る前2~3時間は1日で最も眠れない時間
・眠くなるまでは、布団以外の別の場所でリラックス
眠れないのに、布団の中で悶々とするのは「布団=寝れなくてつらい場所」と認識する原因になります。眠くない・眠れないのであれば、ダラダラと布団に入らずに部屋から出て気分転換をすることが大切です。時間が経って眠くなったら、布団に入りましょう。
4.同じ時刻に毎日起床
・早寝早起きではなく、早起きが早寝に通じる
・日曜に遅くまで床で過ごすと、月曜の朝がつらくなる
「遅い時間に寝たから、遅く起きよう」と行動してしまうと、遅寝習慣になってきてしまいます。前の日に寝た時間によらず、同じ時刻に起きるようにすることで、規則正しい睡眠習慣になるようにしましょう。
5.光の利用でよい睡眠
・目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン
・夜は明るすぎない照明を
光は睡眠覚醒リズムに大きな影響を与えます。起床後すぐに太陽の光を浴びるようにすると、早寝早起きの生活リズムに変化していきます。また、夜中に強い光を浴びることで睡眠時間が後ろにずれてしまい「遅寝遅起き」になってしまいます。
6.規則正しい3食の食事、規則的な運動習慣
・朝食は心と体の目覚めに重要、夜食はごく軽く
・運動習慣は熟睡を促進
規則正しい食生活は、規則正しい生活リズムをつくります。また、習慣的な適度な運動は睡眠の質を向上させます。ただ、激しい運動を寝る前にすると睡眠に悪影響となる場合があるので注意が必要です。
7.昼寝をするなら、15時前の20~30分
・長い昼寝はかえってぼんやりのもと
・夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響
昼寝について『夜眠れなくなるからダメだ❗』とおっしゃる方がいますが、半分正解・半分間違えです。午後、比較的早い時間(15時まで)の30分程度の昼寝は、体力回復と頭のリフレッシュ効果があります。一方で、数時間ぐっすり眠ったり、夕方に昼寝をすると夜間の睡眠に影響が出ることも知られています。お昼寝をするときは時間を気にしてください。
8.眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅寝・早起きに
・寝床で長く過ごしすぎると熟眠感が減る
「3.」と重複しますが、眠りが浅いのにダラダラ布団に入っていると「布団=寝れない場所」といった意識になってしまいます。布団にいる時間を限定することが、より良い睡眠の1つの方法。
9.睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意
・背景に睡眠の病気、専門治療が必要
睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢運動障害、むずむず脚症候群などが潜んでいる可能性もあります。
10.十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に
・長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医に相談
・車の運転に注意
睡眠時無呼吸症候群で睡眠の質が悪かったり、過眠症の症状の可能性もあります。そのような場合も専門医に相談しましょう。
11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
・睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となる
アルコールは睡眠に対して良い影響は与えません。特に、眠れないのでお酒を飲むという習慣は改めましょう。利尿作用もあるので、夜間トイレのために起床するなど睡眠の質の低下にもつながります。
12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
・一定時刻に服用し就寝
・アルコールとの併用をしない
医師の指示に従い、自己増量・中止しないようにしましょう。予期しない副作用・症状の悪化につながる可能性があります。
睡眠のNG行動
良かれと思ってやっていても、実は悪影響となってしまう行動に『早寝・長寝・昼寝』があります。
正しく取り入れれば、良い影響を与えるものもあるのでしっかり確認しておきましょう。
早寝(眠くないのに、寝ようとする)
『やることないし、布団入ろ』
『明日早いから早いけど寝よう』…こんなケースです
・早い時刻に服用・就床しても体は寝る準備ができていない
・眠ろうと焦るほど目が覚める
長寝(ベッドにしがみつく)
『明日が楽しみで寝れない』
『休みだし、布団に包まってゲームしよ』…こんなケースです
・『横になっているだけでも休まる、』はウソ
・眠れずに布団で緊張したり、ベッドの上でゲームやスマホ等を繰り返すと、『布団=眠れない場所』と認識してしまし、寝ようとすると目が覚めてしまう。
昼寝(日中は眠い)
『夜寝れてないから、たくさんお昼寝しよ』
『夕食前に1時間くらい寝るか』…こんなケースです
・長すぎる昼寝は夜の睡眠を妨げる
寝る前に気を付けよう
✅スマホなどの明るい光をみるのはNG
✅胃もたれするものやカフェインの入ったもの
(日本茶、コーヒー、紅茶、コーラ、チョコレートなど)はNG
✅寝る前の水分の摂りすぎNG
✅寝酒(寝るための飲酒)、喫煙はNG
『そんなことわかってるよ』と思うかも知れませんが、『実際にできていますか❓』
まとめ(良い眠りのために…)
今回は『睡眠障害対処12の指針』『NG・注意点』について紹介しました。
最後に12ポイントを簡単にまとめます。
朝
・毎朝同じ時間に起きる
・太陽の光を浴びて、体内時計のスイッチを入れる
・しっかり朝食をとる
日中
・1日20~30分程度の適度な運動
・昼寝は『15時までに30分以内』
就寝前
・就寝前の数時間は刺激(カフェイン・ニコチン等)を避ける
・寝室を快適な温度に保つ
・ぬるめのお湯に入る、筋弛緩運動など、リラックス方法を見つける
・寝る時間にこだわらず、眠たくなったら布団に入るようにする。
ぜひ、睡眠環境を整えたり、ご自身なりのリラックスを取り入れたりしてみてください。
ひとりで悩まず、近医や専門医などに相談してみることをオススメします。
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