２０２３年１１月末より、一部の薬局（１４５店舗）で緊急避妊薬が試験的に販売が開始となりました。２０２４年度も継続して試験販売が継続するようです。
緊急避妊薬という名前から、
『必ず避妊できる』
『性交渉後、すぐに使用しないと効果がない』
『体に悪影響があるのではないか』
といった疑問・不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、緊急避妊薬（アフターピル）の『使うタイミング』『注意点』を中心にお話します。
緊急避妊薬（アフターピル）とは…？
✅避妊できなかった性交渉
✅避妊が十分でなかった性交渉
以下のようなケースで性交渉後、７２時間以内に１錠を１回だけ服用することで、排卵を抑え妊娠を避ける薬剤のことを指します。
例）
コンドームの破損や脱落
膣外射精
低用量ピルの飲み忘れ
性暴力被害
現在日本で承認されいる緊急避妊薬は後発品も発売されています。
✅商品名：ノルレボ （一般名：レボノルゲストレル）
その他にも使用される薬剤がありますが、国内では承認されていない薬剤となります。
実際に悩んでいる場合は、一人で抱え込まずに相談するようにしましょう。
近隣の産婦人科でも構いませんが、現在はオンライン診療もあります。また、２０２３年１２月現在では、薬局で受診せずに緊急避妊薬が試験的に販売されています。
費用はどれくらい…？
原則、自己負担となります
幅があるので参考程度にしていただければと思いますが…
例）
診察料 ： （無料のところもあり）１，０００～２，０００円
薬代 ： ７，０００～９，０００円
事件に巻き込まてしまった場合は…
犯罪の被害によって診察が必要な場合、一定条件の下、一定金額までの費用を警察が支払ってくれることもあります。
初診料、診断書料、緊急避妊費用、性感染症などの検査費用、人工妊娠中絶費用などを公費で負担してくれます。
相談しにくいケースもあるかと思います。情報として知っておいて損はないでしょう。
避妊成功の判断は…？
服用後、月経が来れば緊急避妊成功ですが、妊娠初期の出血と判断が難しいと思います。
念のため、性交から約３週間経過した時点で、市販の妊娠検査薬で妊娠を確かめてください。
・月経が予定より７日以上遅れる場合
・内服後３週間経過しても出血がない場合
・市販の妊娠検査薬で陽性反応が出た場合…etc
上記のように心配なことがある場合、緊急避妊薬（アフターピル）を処方してもらった先生に再度相談しましょう。
服用時の注意点は…？
まず、第一に『妊娠を確実に回避するものではない』ことを理解してください
報告されている副作用には次のようなものがあります。
【 ５％以上 】
消退出血（４６．２％）、不正子宮出血（１３．８％）、頭痛（１２．３％）、傾眠、悪心、倦怠感
【 ０．１～５％未満 】
浮動性めまい、体位性めまい、不安、月経過多、下腹部痛、下痢、腹痛、貧血、異常感、口渇、熱感、疲労、末梢性浮腫
【 頻度不明 】
（※国内臨床試験ではなかったが、海外臨床試験であらわれた副作用）
月経遅延、嘔吐、乳房圧痛
服用後２時間以内に吐いてしまった場合、医師に相談して下さい。場合によっては再度服用する必要があります。２時間以上経過した場合の嘔吐であれば十分吸収されている判断され、再投与の必要はないことがほとんどです。
まとめ
今回は、緊急避妊薬（アフターピル）について紹介しました。
簡単にまとめると次の通りです。
✅避妊に失敗・できなかった性交渉
✅７２時間以内に服用
✅１錠１回だけ
✅原則、自己負担
１００％避妊できるものではないので、その点はご注意ください。
２０２３年１１月末から特定の薬局で受診せず購入が可能になっています。
アクセスの良い薬局があるか一度確認してみてはいかがでしょうか.
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